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サクラのエリコ 第十話「鮫島さんちの家庭の事情」 


「という訳ですんで、明日は外出を控えてください」


「えー」×2


二人にブーブー言われながらカスミの部屋を後にした慶一郎。
明日は二人とも仕事が休みなので文句を言いたいのはわかるが、慶一郎が文句を
言われる筋合いはない。

チクショウ、よりによって大久保に潜伏なんてふざけてやがる。


しかしなぜ鮫島の親父がここまで警戒するんだろうか?
自分のシマでの面倒ごとだから躍起になっているんだろうか?

何か裏があるような気がしたが、慶一郎は考えるのをやめた。
というよりは考えるのが苦手なので諦めた。


隣の部屋の前まで来ると、舎弟が届けてきた真新しい鍵をドアに差し込んだ。


ゴリ。ガチャ、ガチャガチャ。


「あり?」


鍵が回らない。
しかしそこは単細胞な上に気が短い慶一郎。
力任せに回そうとしたりドアのノブを激しく回したりしてみた。


ガ、ガチャ

内側から鍵の開く音が聞こえてバンッと扉が開いた。
チェーンがピンと張り、中から若い女が顔を覗かせた。


「うるさいわね、なによ?」


かなりの美人だが、少し疲れたような顔でこっちを睨んでいる。
どこかで感じたことのある迫力に、慶一郎は一瞬息を詰まらせた。


「なんなの!?」


「あ、すいません…隣に引っ越してきたばっかりで…部屋を間違えました」


女はチッと舌打ちすると、激しくドアを閉めた。


「こええ…」


部屋番号を確かめると、ここは106号室。鮫島が借りた部屋は104号室。逆だった
、鍵が開かないはずだ。
104号室に行き、鍵を差し込むと今度はすんなり開いた。
やれやれ、と部屋に入ると何もないガランとした室内が慶一郎を向かえた。


「ほんとヤレヤレだぜ」


台所の蛇口を捻ると水がでなかった。


「だよな」


本気で今日急に借りたのであろう、水道もガスも開いていない状態のようであっ
た。
どうせ二、三日で騒ぎはおさまるだろう。
そう言い聞かせて寝袋を床に放りなげた。


「さっきの姉ちゃん綺麗だったな…」


しかしカスミの方が綺麗だな、と一瞬思った。


ところであの迫力、誰かに似てる。誰だろう?
と考えたが、3秒後には面倒になって寝袋を広げて寝た。


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