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サクラのエリコ 第十五話 「オカマ要塞」

逃げるったてどこへ?


当然の事ながら慶一郎は鮫島組の事務所に向かうつもりだったようだ。

しかし頑なにそれを拒む紗耶香。


ならどこへ?


警察からもヤクザからも身を隠せる場所なんて…


エリコはとっさにヒロミちゃんの店しか思いつかなかった。


しかしあそこなら軍隊に攻められても大丈夫だろう。
「ヒロミちゃぁぁーん!」


IKAHODOの前までタクシーをのりつけると、丁度ヒロミが店のドアに鍵をかけよう
としているところだった。


「どんだけー何か忘れものでもしたの?」


「とにかくヘルプミー!」


「ちょっともーどんだけー」


尋常でないエリコ達の様子に、ヒロミは再び店のドアを開けた。

「ちょっと慶一郎!あんたひどいケガじゃない!」


カスミが慶一郎の真っ赤に染まった腕を見て軽い悲鳴を上げた。


「うわぁぁ慶ちゃんの腕がもげる!」


「俺はプラモデルか。もげねーよ」


「ヒロミさん、救急箱ありますか?!」


「あたしに診せてみなさい」

ヒロミが力任せに慶一郎のシャツの袖を引き裂くと、血塗れの腕が露出した。


「かすっただけみたいね」


しかしまだ出血は止まってはいない。


「慶一郎、あんたあの時私を庇ったでしょう!」


「それが俺の勤めっすから」

「馬鹿ヤロー死んだらどうすんのよ!」


「まぁまぁ、痴話喧嘩はあとあと、止血するわよ!」

ヒロミは左手で慶一郎の傷口を押さえると、右手の人差し指で肩の辺りを突いた



「ホワタァ」


すると一発で血が止まり、傷口がキュッと縮んだ。


「すげぇぇ!!」


「止血の秘孔を突いたわ、これでしばらくはもつはずよ」


「なんでヒロミちゃんそんなことできんの!」


「ふふふ、一指相伝の秘技よ♪」

慶一郎の出血も止まった所で、エリコ達はヒロミママに事情を説明した。


「やっだうっそ、ピストル!?コワイどんだけー!」


「そうなの、だから弾丸跳ね返せそうな人ってヒロミちゃんしか思いつかなくっ
て」


「跳ね返せるかゴルァ」


多分跳ね返せそうな顔で、ヒロミはタバコに火をつけた。


「で、まさか噂してすぐに出くわすとはね。沙耶香ちゃんだっけ?」


「ごめんなさい、私いくわ」


沙耶香は立ち上がると、出口に向った。

「まあまちなさいよ、どこへ隠れる気?たぶんそんな騒動の後じゃ新宿は警察か
鮫島組の息がかかった奴らで溢れてるわよ」


ヒロミの太い腕に遮られ、沙耶香はため息を付くと座りなおした。


「でも・・・ここにいたら迷惑かけちゃうわ」


「まあまあ、従業員もわけありの子が多いから構わないわよ」


ヒロミは鼻から煙突のように煙を吐き出すとアハハと笑った。
この程度のトラブルで同様するようなオカマではないし、警察や鮫島組の者が来
たところで微動だにしないだろう。

IKAHODOは要塞並みに安全地帯なのだ。

「ごめんねヒロミちゃん」


エリコは申しわけなさそうに言った。


「もうどんだけー。気にしちゃだめよ!って言うかあなた達もしばらくここに隠
れてなさいよ」


「そうだねえ・・・」


「とにかく慶一郎を医者に見せないと」


カスミは慶一郎の腕に包帯を巻き終えた。


「大丈夫っすよねえさんコレくらい」


「バカタレ、あんた撃たれてんのよ!血が止まってもバイキン入ったらどうすんの



「それもそうだわん、でも普通のお医者じゃムリよ。警察呼ばれちゃうわ」


「ええ、そうなの?」


「当たり前でしょバカねえ、速攻通報されるわよ」


「どうしよう」


「安心しなさいな、知り合いの闇医者に連れてってあげるわ」


さすが新宿の表も裏も知り尽くしたオカマ。闇医者の一人や二人知っていてもお
かしくはない。





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